2018年の”鳥始め”の本日撮影した冬鳥の「シロハラ」が今日の一枚です。
乾燥した冬の時期を中心に、フィールドを歩いていて林の中から「カサカサ、ガサガサ」という音が聞こえてくることがあります。
それはシロハラが歩いている音、あるいは虫を見つけるために落ち葉をめくっている音の可能性大です。
渡ってきた頃は姿をみかけてもすぐに逃げられることが多いですが、フィールドに慣れるにしたがい観察や撮影機会が増えますので、焦らず待ってあげましょう。
2018年1月4日の今日の一枚”Photo of the Day”
それでは今日の一枚、Photo of the Day の「シロハラ」をご覧ください。
意外でしたが、「ヒタチ科」なんですね。
地面にいる虫が大好物ですが、時折フルーツも食べるようで、この日はハゼの実を食べに来ていました。
撮影時は、ヒヨドリが追い払いに来るので、ヒヨドリを警戒しながら実を食べていました。いかにも何かを警戒しているような表情ですね。
シロハラの生態&バードウォッチング情報
見慣れた野鳥ということもあり、また識別に特に困ることもないので、今まであまり図鑑で詳しく調べたことはなかったのでこの機会に勉強しました。
今までの観察経験から得た知識と合わせてまとめてみました。
◎シロハラ(白腹)●全長24-25cm ★冬鳥 ☆雌雄ほぼ同色
◎外見的特徴
最も目立つのは、黄色いアイリングと同じく黄色い下嘴です。
体下面は名前ほど白くはなく、汚白色という感じでしょうか。
体上面と脇はオリーブ褐色で赤っぽく見えます。
胸から腹部は淡い褐色です。
雄と雌の違いは頭部の色にあり、雄の頭部の色は明瞭な青灰色をしているのに対して雌はより褐色がかり灰色味が弱いと言えるでしょう。
飛翔時に目立つのが、外側尾羽数枚に見られる白斑です。
季節性(渡り区分)・分布
シロハラは中国大陸から渡ってくる冬鳥ですが、それほど遠いところからやって来るわけではなく日本海を越えればすぐのところに繁殖地があるようです。
日本でも繁殖例があるようで、広島県の標高1000mほどの山地で確認されているそうです。
「冬鳥」とは、秋から冬にかけて日本に渡来し、春に日本を離れ、繁殖地に移動する渡り鳥。日本より北方で繁殖(子育て)し、日本で越冬をする。
では、いつ頃渡ってきていつ頃旅立つのでしょうか。
野鳥観察日誌で確認してみると、

私のフィールド(愛媛県新居浜市)では、昨年(2017年)は5月8日に観察したのが最後で、再び10月30日にやってきたのが分かります。
冬鳥なのにゴールデンウィークの前後までいるようです。
生息場所・生態など
時折明るい場所にも出てきますが、大体は薄暗い林を好むようで、林床を歩きながら昆虫類や植物の実を採食しています。
ガサガサという音で気付くことが多いです。
林の縁や道で出会い頭的に遭遇することもあります。
かなり警戒心が強いと思われ、存在に気付かずに近づいてしまうと足下から急に飛び立って驚かされることがよくあります。
その用心深さのために秋はその姿を近くで見るのは少々難しいかもしれません。
しかし、やって来て時間が経つとある程度人馴れするようで、姿を見る機会も増え観察できる距離も縮まります。
地面にいるときはウグイスの地鳴きに似た鳴き声を発することがあり、飛び立つときは特徴的なぷよぷよというような鳴き声が聞かれます。(鳴き声を文字にするのは難しいので参考程度にしてください。)
あとがき
探鳥ウォーキングに出かけて出会いが少なかったり、満足の出来る写真がほとんどない時に、少ないながらもその中に掲載の価値ある写真が一枚あれば、それを『今日の一枚(Photo of the day)』として掲載することにしています。
野鳥写真は3回目の冬を迎えましたが、まだまだ初心者レベルですので、ベテランの野鳥写真家&バーダーさんのような感動的な写真はなかなか撮れませんが、できるだけ目に気持ちよくピントが合っているものを選んでいます。
本日はご訪問ありがとうございました。