野鳥撮影3回目の冬にして初見・初撮りの「クロジ」が今日の一枚です。
ルリビタキの鳴き声が聞こえる薄暗い林の縁にある桜の木で何か動いたのが見えレンズを向けるとアオジが…。
「暗い上に逆光状態なので色が全然出ていないな…」
ルリビタキがお目当てだったので、スルーしようかとも一瞬思いましたが”一期一会”の精神に反するので取り敢えずワンショット撮影し、枝かぶれなのでアングルを変えようと移動し始めたとたんに林の中に逃げられました。
色が出ていないという印象を持ったのもそのはずで、PCのモニタ上で表示させるとアオジを極端に地味にしたようにみえる別種でした。
それが「今日の一枚」に選んだクロジです。
2017年12月15日の今日の一枚”Photo of the Day”
それでは今日の一枚、Photo of the Day の「クロジ」をご覧ください。
アオジと同じく「ホオジロ科」の野鳥です。
◎クロジ(黒鵐)●全長17cm ★漂鳥/冬鳥 ☆雌雄異色
体全体に灰をかぶったような色をしていますね。(^^;)
クロジの生態&バードウォッチング情報
初見・初撮りなので持っている全ての野鳥図鑑およびネットで勉強しました。
◎外見的特徴
ホオジロくらいの大きさで、雄は全身が黒灰色(こくかいしょく)、雌は褐色。
雌は、アオジの雌との区別が難しいほどよく似ているので識別ポイントをまとめてみる。
- アオジの頭央線は普通は目立たないが、クロジの頭央線は明瞭。
- アオジの腰の部分は緑色味のある灰褐色、クロジのそれは茶褐色~赤褐色。
- 外側尾羽が白いが、クロジは白くない。
- アオジの体下面は黄色味が強い。
季節性(渡り区分)・分布
「漂鳥」と記されている場合が多いようだ。
「漂鳥」とは、日本の中で季節的な移動をする鳥。標高の高いところや、緯度の高いところで繁殖(子育て)し、冬はより暖かい地域に移動し越冬する。
国内では、本州中部以北で繁殖し、冬季は平地に移動する。この点では、「漂鳥」だ。
しかしその一方で、私の住む愛媛県がそうであるようにに、本州中部以南で観察されるものは国外の繁殖地(サハリン・千島・やカムチャッカ南部)から渡来する「冬鳥」らしい。
「冬鳥」とは、秋から冬にかけて日本に渡来し、春に日本を離れ、繁殖地に移動する渡り鳥。日本より北方で繁殖(子育て)し、日本で越冬をする。
生息場所
冬季は、平地のよく繁った薄暗い林を好む。
名前の由来
和名の由来は雄の黒っぽい羽色からきている。
かつてホオジロの仲間は「しとど」と呼ばれ、本種は「くろしとど」とされていたのがクロジに短縮された。
ついでながら、
「鵐」を入力するのに読み方が分からず苦労したのでこちらも調べてみました。
鵐 は「しとど」が訓読みで、ホオジロ科の鳥の総称だったようです。
ホオジロ科の代表的な種にはホオジロ以外にアオジ・クロジ・ノジコ・ホオアカなどが含まれます。
古い時代に、巫女が占いをする時にホオジロ科の小鳥の動作を見て占ったところから、「巫女の鳥」ということで、「巫(かんなぎ)」に鳥と書くようになったというようなことが、「古語拾遺」に書かれているらしいです。
あとがき
探鳥ウォーキングに出かけて出会いが少なかったり、満足の出来る写真がほとんどない時に、少ないながらもその中に掲載の価値ある写真が一枚あれば、それを『今日の一枚(Photo of the day)』として掲載することにしています。
今日は「初見&初撮り」ということでこの一枚を選びました。
野鳥写真は初心者ですので、ベテランの野鳥写真家&バーダーさんのような感動的な写真はなかなか撮れませんが、できるだけ目に気持ちよくピントが合っているものを選んでいます。
本日はご訪問ありがとうございました。
コメント
またまた初見初鳥とは・・・・相変わらず充実したウオッチングを楽しんでいらっしゃる様ですね。クロジを早速図鑑で調べると、鳴き声は「ホィッチィチー」と出てましたが素人では判断難しそうですね。
先日「やませみを探してみよう」では、移動中の車の中から4~5人の方が一瞬目にした様ですが、ベテランさんが以前見たポイントを何か所か27人の目で探しましたが、遭遇できませんでした。 ただ先日いつもの公園で初めて見た「ノスリ」に会えたり、柿の実をつついてる「ヤマガラ」それにエナガ、シジュウガラの群れにも会えて結構楽しめた一日でした。
昨日は療養中だった信楽の親族が急に亡くなったとの知らせで、葬儀に参列、近い様で電車で行くと結構不便な所なので日帰りで丸一日かかってしまいました。
今年も残すところ二週間、鳥に振り回されて(?)アッという間でしたが、近藤様とも交流が復活できたお蔭で充実した一年だった気がします。
来年は私の干支犬ですが、犬を追っかけまわすよりまだまだ鳥に撮り付かれそうです(笑) そうそうウグイスの地鳴き「チャッチャッ」は耳慣れしてわかる様になりました。
探鳥は普通は「一期一会」の精神で行っていますが、居るのが分かっている場合は「出待ち」をすることもあります。
いつものフィールドだと様子が分かっているので会いたい鳥は「出待ち」が多いかもしれません。
しかし、「出会い頭」的遭遇も時折あります。今回のもそうで、薄暗くてよく確認しないままアオジだと思い込んで撮影したのがクロジだったというわけです。ご褒美でしょうか。(^^)
昨季の後半からジョウビタキの地鳴きと似ているルリビタキの鳴き声が分かるようになったのですが、一度分かるようになると少なくとも今季は私のフィールドに意外にルリビタキが多いことに気付きました。だからといって、いつも撮影できるわけでは無いのですが。
ジョウビタキとルリビタキの地鳴きは覚える価値があると思いますよ。