探鳥フィールドにしている市内の公園(滝の宮公園)で冬季に見られる漂鳥のルリビタキや冬鳥のジョウビタキなど、そして通年姿を見せてくれる留鳥のエナガ、シジュウカラ、メジロ、ヤマガラなどを観察し撮影した中から精選した”今週の野鳥たち”を紹介します。
そして、「今週の野鳥|Bird of the Week」として、ヤマガラを選びました。理由は、表情も愛らしく、好天のおかげで発色も良いうえに精緻な描写ができたからです。

今週の野鳥たち
野鳥の撮影では、目にピントが合っていてキャッチライトが入っていることが理想ですが、最近はそれに加えて「精緻な描写(精密描写)」を心掛けています。
つまり、頭部から尾羽までピントが合っていて自然の造形美としての羽や羽毛の形状などの詳細が確認できるほどの描写を理想として撮影しています。
「今週の野鳥たち」に選んだ作品の全てというわけではありませんが、精密描写ができたショットを優先的に選んで掲載しています。
ぜひ「等倍」に拡大して自然の造形美をご覧ください。サイズは長辺を1600ピクセルで統一しています。
アオジ ◎全長16cm ☆冬鳥 ☆雌雄異色



アオジのバードウォッチング情報
地上で採食する姿をよく見かけますが、とても用心深く少しでも危険を感じると、たとえ20~30m離れていても林内にすばやく逃げ込んだり藪の中に潜り込んでしまいます。
ところが、渡ってきてしばらくすると人馴れするのでしょうか、地上で採食に夢中になっている時に人がすぐそばを通っても逃げることなく食事を続けるようになります。そのギャップが面白いです。
アオジをさらに知る・見る・楽しむ
アオジに関するバードウォッチング情報や写真集および壁紙集は、本ブログの母体サイトである『野鳥の写真館』でご覧いただけます。
エナガ ◎全長14cm ☆留鳥・漂鳥 ☆雌雄同色
冬季はエナガの個体数が増え、ほとんど毎回群れや混群に出会うことができます。ただ、撮影となると忙しなく動くのでよい瞬間をとらえるのは難しいですね。
また、喉元から腹部までが白いので天気がよいと白トビしやすいのも苦労している点です。


エナガのバードウォッチング情報
エナガは嘴(くちばし)が短小で、首のくびれが全くないので、コロンとした印象を受けます。私はマザー・グース(英語の童謡)に出てくる”ハンプティ・ダンプティ”を連想してしまいます。ずんぐりむっくりしたその外観に、真綿を思わせる胸から腹にかけての白い羽毛と下腹や肩の辺りの淡い色が合わさって、いっそう可愛らしい雰囲気に拍車をかけているように思えます。北海道に生息する亜種シマエナガは私の憧れの野鳥です。
エナガをさらに知る・見る・楽しむ
エナガ に関する詳細なバードウォッチング情報や写真集および壁紙集は、本ブログの母体サイトである『野鳥の写真館』でご覧いただけます。
ジョウビタキ ◎全長14cm ☆冬鳥 ☆雌雄異色
今季は例年以上にオスが少なく、たまにしか出会えません。また、オスが生息していることが分かっているポイントでも、いつまでも人馴れしなくてなかなか姿を見せてくれません。
一方、メスは比較的愛想のよいのが3羽いて、頻繁に出会うことができます。





ジョウビタキのバードウォッチング情報
人をあまり恐れない様子で、公園などでも人が歩いたり座ったりしているすぐ近くで昆虫類を探していたりします。また、林や畑で仕事をしている人のすぐ近くでは虫をゲットしやすいので、鳥の方から姿を現すことも珍しくありません。
ジョウビタキをさらに知る・見る・楽しむ
ジョウビタキに関する詳細なバードウォッチング情報や写真集および壁紙集は、本ブログの母体サイトである『野鳥の写真館』でご覧いただけます。
カワラヒワ ◎全長15cm ☆留鳥・漂鳥 ☆雌雄同色

カワラヒワのバードウォッチング情報
カワラヒワの個人的な魅力は、飛翔時に見える翼に帯状に大きく広がった黄色です。上から見てみたいので、俯瞰的に見える位置関係で出会えることをいつも願っています。
カワラヒワをさらに知る・見る・楽しむ
カワラヒワに関する詳細なバードウォッチング情報や写真集および壁紙集は、本ブログの母体サイトである『野鳥の写真館』でご覧いただけます。
メジロ ◎全長12cm ☆留鳥・漂鳥 ☆雌雄ほぼ同色
今季はもう旬は過ぎてしまいましたが、山茶花がシーズンの頃は小鳥とのコラボをいつも狙っています。普通は、メジロあるいはジョウビタキが止まってくれます。


メジロのバードウォッチング情報
ウグイスと同じくらい認知度の高くて馴染みのある小鳥でしょう。メジロの顔はかなりきつい印象があります。その一方で、冬季に2羽が仲睦まじくピタッと寄り添い羽づくろいをし合う姿を見かけることが多いですが、実にラブラブに見えて愛らしくもあり微笑ましくもあります。
メジロをさらに知る・見る・楽しむ
メジロの写真集は、本ブログの母体サイトである『野鳥の写真館』でご覧いただけます。
モズ ◎全長20cm ☆留鳥・漂鳥 ☆雌雄異色

モズのバードウォッチング情報
モズは、小さな猛禽類とも呼ばれます。それは嘴の形状を見れば納得できます。オスは精悍な顔をしていますが、一方メスは優しい感じです。メスの若鳥は一際愛らしいです。
私の探鳥フィールドの公園では秋と冬しか見られませんから漂鳥です。他には、秋の高鳴き(縄張り宣言)や狩りなどの時に尾羽をゆっくり回転させる習性もよく知られているところです。
モズをさらに知る・見る・楽しむ
モズの写真集は、本ブログの母体サイトである『野鳥の写真館』でご覧いただけます。
ルリビタキ ◎全長14cm ☆漂鳥 ☆雌雄異色
今季は個体数が例年よりも少なく出会う機会が極端に少ないように思います。探鳥ウォーキング・コース沿いにやって来るのも昨年よりも4週間ほど遅かったです。
私の観察経験では、ルリビタキが移動してきた初日や次の日は盛んに囀ります。落ち着くと地鳴きしか聞かれなくなります。




ルリビタキのバードウォッチング情報
”瑠璃三鳥”の中でも、ルリビタキは夏場は亜高山帯で過ごし冬になると平地の林や市街地の公園などで越冬するので、身近で見られる青い鳥として大変人気が高いようです。人気の背景には、瑠璃色の美しさに加えて、青い鳥を探しに行くチルチルとミチルの物語に由来する「幸せの青い鳥」とか「幸福を呼ぶ青い鳥」というメルヘンチックな言葉の影響もあるのかもしれません。
ルリビタキをさらに知る・見る・楽しむ
ルリビタキに関する詳細なバードウォッチング情報や写真集および壁紙集は、本ブログの母体サイトである『野鳥の写真館』でご覧いただけます。
シジュウカラ ◎全長15cm ☆留鳥 ☆雌雄ほぼ同色



シジュウカラのバードウォッチング情報
まだ野鳥の撮影とは縁の無かった頃に、山岳写真を撮るために登山中に最初に覚えたのがこのシジュウカラです。咲き始めたアケボノツツジの周囲で小鳥が群れているのに興味を持って次の山行の時に普段山では使わない180mmの望遠レンズを持って行って撮影しました。後日、野鳥の会の人にシジュウカラだと教わりました。その小鳥が山に行かなくても公園の林にいるとは探鳥ウォーキングを始めるまで知りませんでした。
シジュウカラをさらに知る・見る・楽しむ
シジュウカラに関する詳細なバードウォッチング情報や写真集および壁紙集は、本ブログの母体サイトである『野鳥の写真館』でご覧いただけます。
シロハラ ◎全長25cm ☆冬鳥 ☆雌雄ほぼ同色
12月から普通に見かけていたのですが、すべて不意に飛び立つ姿を観察するだけで今週まで撮影の機会はありませんでした。この個体が今季最初の撮影対象です。

シロハラのバードウォッチング情報
冬枯れの公園の林の中を歩いていると足下近くから飛び立つ大きめの鳥にこちらが驚くことがあります。用心深いのか、それとも人をあまり警戒しないのか、よく分からない鳥です。警戒していない時は大アップで撮影できます。飛び立つときに「ポヨポヨ」というような鳴き声を出すのを何度も聞いていますが、どの図鑑にも載っていません。
シロハラをさらに知る・見る・楽しむ
シロハラの写真集は、本ブログの母体サイトである『野鳥の写真館』でご覧いただけます。
ヤマガラ ◎全長14cm ☆留鳥・漂鳥 ☆雌雄同色





ヤマガラのバードウォッチング情報
ヤマガラはウグイスとは対照的で、一夫一妻でパートナーが死ぬまで添い遂げるので番(つがい)の絆が固い鳥として知られています。2羽で森の中を移動する姿をよく見かけます。また、シジュウカラ、メジロ、コゲラ、エナガなどとよく混群も形成します。
私の日々の探鳥フィールドで一番よく見かけるのがこのヤマガラです。実を食べる様子など観察していると飽きません。
ヤマガラをさらに知る・見る・楽しむ
水鳥 マガモ(♂)
主に小鳥の観察と撮影を行っているのですが、冬季は水鳥の類も種や個体数の確認を行うついでに写欲が湧けば撮影を行っています。
特に、今季は翼鏡というものを初めて知って、その美しさに惹かれたので水鳥にも関心を持つようになりました。
