今日の「Bird of the day」は、亜高山帯から平地の林や公園にやってきて越冬する華麗で可憐な青い小鳥のルリビタキです。
冬鳥のように思われがちですが「漂鳥」と分類されます。(ちなみに、北海道では夏鳥または旅鳥、沖縄では冬鳥です。)
漂鳥(ひょうちょう)は、暑さ、寒さを避けるため、夏は山地、冬は平地、と言うように繁殖地と越冬地を区別して日本国内を季節移動する鳥。(ウィキペディアより)
私のフィールドでも毎年観察できます。
鳴き声を覚えればそこそこ個体数がいることに気が付きますが、その割にはなかなか思うようには姿が見られない小鳥で、姿を見つけ撮影するにはそこそこ忍耐と根気が必要です。
出会い頭的に遭遇することもあるので、出会いそうな場所では用心して歩くことにしています。
2017年11月30日の今日の野鳥”Bird of the Day”
探鳥は3度目の冬になりますが、幸いなことにルリビタキには毎年出会うので、ルリビタキが定着していそうなポイントが予想がつきます。
昨季より、似ていると言われるジョウビタキの地鳴きと概ね区別がつくようになったので、姿を見なくてもいくつかの定着ポイントを巡回するように歩いています。
今日は天気予報が午後から傘マークになっていたので、リハビリ中ということもありいつものコースを途中から折り返し、3ヶ所のルリビタキ観察ポイントで時間をかけて”出待ち”をしました。(その内の1ヶ所は作業車が入っていて不発に終わりました。)
ルリビタキ観察ポイント…通称”モミジ谷”
この場所で姿をハッキリととらえられたのは今季では今日が初めてです。鳴き声は何回か聞いているものの、数日前に”影”を一瞬見ただけでした。
ここはジョウビタキも縄張りにしているのでルリビタキの鳴き声が聞こえると近くにジョウビタキがやって来ることがあります。
オス(成鳥になった青い個体)はまだ確認できていません。
いずれに背景になっているのは紅葉したモミジです。
ルリビタキ観察ポイント…通称”日本庭園”
昨季もここでは鳴き声からその姿を探し1~2度見かけてことはありますが、撮影には至りませんでした。
今季は鳴き声から複数いることが分かっていたので期待しているポイントです。
一番期待していたポイントなので約2時間ねばりました。
まずはメスからご覧ください。
ノートリミングです。出会い頭的に撮影できました。
地鳴き中です。オスとコミュニケーションを取っているようでした。
美しい個体だと思います。
梅の木に止まりました。枝被りを避けるために少し移動するのを待って撮りました。
25日の探鳥ウォーキングで、ここには雌雄がいることは確認できていました。
ひどい枝被りですが、とりあえず証拠写真をおさえておきます。
少し向きを変えてくれただけで枝被りがなくなりました。
ここからはかなり近くで撮らせてくれました。
ノートリミングです。
ルリビタキのミニ野鳥図鑑情報
◎ルリビタキ ●全長14cm ★漂鳥 ☆雌雄異色
青い鳥の代表格としてオオルリ、コルリ、そしてルリビタキが知られていて観察者に人気が高い美しい鳥たちです。
その中でもルリビタキは、国内の広い範囲で見られるので3種の中では”身近”な青い鳥といえるでしょう。
さらに、ルリビタキはオオルリよりも青い色が明るく、脇腹の山吹色(or 橙色)がアクセントになり喉から腹部までの白色との対比が際立っていてとても華やかな鳥です。
白い眉斑もちょっとしたアクセントになり引き締まった顔に見えます。
不思議なもので、青い小鳥の「青色」は雄の特徴で、メスは雄に比べると地味な褐色系の体色です。
ルリビタキの雌は脇腹の山吹色と尾羽の薄目の青色があり、これらが他種との特徴的な識別ポイントになっています。
ただ、気をつけたいのは、ルリビタキの雄の若鳥は雌ととても似ていて成長段階によっては雌との区別がつかないこともあります。
あとがき
小鳥を撮影する際は、「季節感」を出すことを心掛けています。
今は晩秋から初冬に移るころなので紅葉がまだ見られるところがあります。
今日雄を撮影した日本庭園には真っ赤なもみじの木が数本あり、まだほとんど葉が残っています。
先日からなんとかこの真っ赤なもみじの木の枝に止まってくれないものかと忍耐強くチャンスを狙っているのですが、なかなか思うようにはなりません。
最初に掲載したノートリミングの雌の写真は、これらのもみじの木のすぐ近くの枝に止まりました。
ほんの2~3mほどの距離だったのですが、残念でした。
落ち葉になるのも時間の問題なので、一両日中にもう一度トライしたい思います。
『今日の野鳥”Bird of the Day』とは?
探鳥ウォーキングで出会いが少ないときや初見初撮りのときに、今日のお気に入りの野鳥一種を選び複数の写真でその魅力を伝えるのが『今日の野鳥”Bird of the Day』です。
野鳥写真は初心者ですので、ベテランの野鳥写真家&バーダーさんのような感動的な写真はなかなか撮れませんが、できるだけ目に気持ちよくピントが合っているものを選んでいます。
本日はご訪問ありがとうございました。